子どもの気持ち・意志・ペースに心を傾けることで縮まる夫と妻の意識の差

こんにちは、kokokakuです。

いつもお読みくださりありがとうございます。

興味深いコメントもたくさんいただき、それについて記事にしたいと思うことも増えてきました。

今日は “待つ”子育て についていただいたブックマークのコメントの中から、気になったテーマについての答えを考えてみました。 

まずそのテーマとは、『妻と夫の意識の差』です。

子育てで“待つ”ことにおいて、夫婦が同じように子どもの気持ち、気が熟すのを待てる夫婦じゃないと、なかなか思うようにならない・・・ですよね。

確かに、です。

 

先日の記事に書いた①~④のタイプがあるように、夫婦もそれぞれタイプが違います。

①物おじせず、何にでもトライして楽しめるタイプ?

②兄弟姉妹やお友だちができていることは自分も早くできるようになりたい、と頑張って挑むタイプ?

③頑張って挑むけど、あんまり器用じゃないタイプ?

④マイペースクマノミくん(超慎重派)タイプ?

すべり台を滑らない子がいるとは!【kokokaku家流:究極の“待つ”子育て⑧】すべり台編 - koko “kaku” 解放~!

 

そのうえ組み合わせもそれこそ何通りもあるわけで・・・

それぞれ育った環境や生い立ち、その中で受けているダメージも違うわけで・・・

カウンセリングでもそこは、高い壁になっていることが多いのです。

 

なので、kokokaku家がどうして【究極の“待つ”子育て】が夫婦共有でできるようになったのか?

それについてお話したいと思います。

 

それぞれのタイプの確認

まず、私はタイプ①と②、息子クマノミくんは④と申しました。

では、クマノミパパはどれでしょう。

④なのです。超ド④なのです。

ここでいうマイペースというのは、かなりの慎重派ということです。

ひとまず、

夫:内向型 × 妻:外向型

の夫婦と表現することにします。

 

外向型には内向型の気持ちや苦労が中々わからない

外向型の私は、学校や対人関係でさほどつらい思いをしたことがありません。

ストレス耐性も高めで、挫折を味わったとしても、それを挫折と思っていなかったり、発散して気を紛らすことができてきました。

 

反対に夫のような内向型は、敏感で繊細、感受性が強いという特徴があります。

ですから、外向型に比べて物事を深く感じ取り、人の気持ちや痛みも敏感に察知します。

その繊細さゆえに受けるダメージも人一倍で、外向型の人にとって大したことのない挫折でも絶望的に感じられたりします。

トラウマの後遺症で苦しむのもこのタイプの人がほとんどです。

それだけに人の痛みがわかり、人を傷つけたりしない謙虚な人が多いともいえます。

  

超外向型×超内向型

両極端な私たち夫婦。

そこに生まれたのはこれまた 超内向型的気質を持ったクマノミくんです。

ここから私の人生最大の試練が始まりました。

超外向型の私には内向型の気持ちや痛みが中々わからないという現実に直面したからです。

つまり現在シリーズでお伝えしている“待つ”子育てと何もかも逆なのが私で、始めは“待つ”子育てなんて全然できていなかったのです。

 

夫の気持ちが離れていく(´;ω;`)

夫婦二人の時には起こらなかったおかしな出来事がどんどん起こり始めました。

それは結果から言えば、私が

  • 主導権(思い通りにコントロール)を手放すこと
  • 繊細な配慮ができるようになること
  • 感情麻痺させて心の中に蓄積させてきた怒りの存在に気づき処理すること

をどうにかしなければ治まらない現象だったのです。

 

ところが!kokokaku本人は自分の心を見つめることなく生きてきたために、自分の醜さがわかりません。

心の見つめ方自体がわかりません。

人の心を傷つけてもそれを認めずごめんなさいが言えません。

とうとう夫の心が離れていくのが感じられました。

嫌われるのが怖くて必死で取り繕ってきたのが裏目に出ます。

しがみつけばしがみつくほどコントロールが強化され、自分ばかりを守ることに必死。 

それから私が手放すべきものを手放し、守るべきものを守れるようになるまでの、4年におよぶ七転八倒があったのです。

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もちろん人間は不完全な存在。

夫婦どちらにも改善の必要なところがあります。

この4年間は、その大きな波は主に私に押し寄せていたのでした。

順番です。

 

自分と自分以外の人は違う!

自分と自分以外の人は違う。

それまでの私はこんな当たり前のことがわかっていませんでした。

気質、感じ方、捉え方、考え方、ペース、好き嫌い、できることとできないこと、違うのが当たり前なのに、無意識に自分と同じ感覚で捉え、その枠に当てはまらないものを「なんで~?」と思ってしまう。

 

そのひとつひとつを覆してくれたのがたけるの存在だったのです。

人が話しかけてきたら嫌がる」→ママは困る

ママから離れないから保育園にも行けない」→ママは困る

怖がる・嫌がる・パニックになる」→ママは困る

 

たくさんのママが試行錯誤していることだと思います。

そんなひとつひとつの場面で私はつまづき、自信は崩れ去っていきました。

そこを導いてくれたのが超内向型の夫でした。

 

超慎重型なのを否定されたり、無理させられたりしたことで苦しんできたからわかるのです。

夫はたけるの気持ちが手に取るようにわかってしまうのです。

そうやって、夫はいつも人の痛みをわかるばかりで、自分の痛みは誰も受け止めてくれる人がいない。

そういう人生を生きてきました。

夫は小さい頃から大人になるまで、誰にも理解してもらえないばかりか、無理を強いられ、深刻なトラウマを抱えてきた・・・

そしてそれは夫だけでなくクライアントさんの多くがほんとにそうでした。

そんなの理不尽だ!

と怒る私自身が傷つける側だったわけだから、私が変わらないわけにはいかない・・・そういう気持ちも高まっていきました。

 

内向型の生きづらさを味わう

さて、そういうわけで次第に【究極の“待つ”子育て】が定着していきました。

たけるの気持ちを優先すると、ほとんどにおいて一般的な常識の枠からはみ出てしまいます。

私はそのギャップに何度も何度も心を揺さぶられ、味わったことのないジレンマを味わいました。

そうしているうちに、内向型の人が社会の中でどんなに生きづらく、つらい思いをしたり、誰にもわかってもらえない不毛感を味わったりしているのかを知るようになりました。

悔しい気持ち・残念な気持ちも何度も何度も味わいました。

(具体例がないとわかりづらいですね、例となる体験を別記事で伝えられればと思います。)

 

そこを通ってきて、そして同じようなことで悩むクライアントさんと向き合ってきて思うことは、

このタイプの方々は、

  • 自分の心にウソをつけない正直な人
  • 自他の存在を決してないがしろにすることのできない謙虚な人
  • 適応するためだからといって『自分の心・意志を失くす』ことを魂レベルで拒否している人。
  • 内側に秘めたエネルギーと、独自性の強い才能を持っている人

そういうふうに感じるのです。

 

畑を選ぶ

私はカウンセラーの資格を取るために、心理学を学びましたが、例えば〇〇療法といった技法が通用しない方がいらっしゃいます。

とある心理学や自己啓発的な概念でエンパワーされて力を発揮される方もいらっしゃいますが、反対にうまく取り込めずに劣等感に苛まれてきたという方もいらっしゃいます。

でもそれは、その人に問題があるのではありません。

畑が違うだけ。

適応しよう、克服しようとする仕事や環境という畑がその人に合っていないだけ。

私はそう捉えています。

合っていないものを取り込もう、克服しようとすればするほど、ごまかしの効かない正直な人には魂レベルの拒否が起こるのだと思います。

うつなど、心理的・精神的な反応はその代表ではないでしょうか。

大切なことは、その人の気質を見極めたうえで、合った畑を選ぶこと。

ですからわが家では、『本当に合った畑を真剣に探そう』

そう決めたのです。

それが【究極の“待つ”子育て】であり、夫の離職であり、たけるの否登校という選択でもあるのです。

 

外向型には外向型の良さや才能がある。

内向型には内向型の良さや才能がある。

そして、それぞれに苦手なところがある。

ここが意識され、尊重されたなら、どれほど救われるだろう・・・と思います。

 

だから、こういうタイプの人や子がいることを知ってもらえたらいいなと願うのです。

特に伴侶やお子さんがこういうタイプだったなら、そうでない側が「肯定感が削がれない受け止め方、関わり方」を知って、家族みんなが安心して育っていける環境が整えられたらいいなと思います。

 

意識の差を埋めるには・・・

夫婦の意識の差を埋めるには、

家族の中で一番繊細な人や子の気持ち・意志を、特に意識的に確認していくこと

でしょうか。

夫婦のどちらかが、それに気づいて提案する。

子どもさんの気持ちや意志を聴いて確認し、それを共有する。

そして優先・尊重しよう!と申し出る。

 

そういうことを続けていくと、少しずつ意識が変わっていくかもしれない。

この記事を書き進めていて、そういう答えにたどり着きました。

 

以上でした。

さいごまでお読み下さりありがとうございました。

 

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それは、子どもの切なる願いであり、インナーチャイルド(幼い頃の自分)の願い。

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