運動会の練習がスタートして【幼稚園入園をめぐる家族の物語㉗】

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明けましておめでとうございます。

昨年は大変お世話になりました。

今年もどうぞよろしくお願いいたします。

2018年が皆さまにとって素晴らしい年でありますように。

kokokaku

 

初めてお読みになる方はこちらからどうぞ→第一話  来年から幼稚園』

 

前回までの内容

息子“たける”は、超がつく繊細で感受性の鋭い気質の持ち主。

入園の半年ほど前から「ママが一緒でなくては幼稚園に行かない」と言うたけるの気質に合った集団生活への移行方法を考えてきた。

そこで「慣れるまでは母親が園に付き添う」という方法を取らせてもらうことに。

入園から1か月後、園生活にも慣れ、楽しむように。

5月下旬、ママは、園内待機から車内待機へ移行、翌週には自宅へ戻り、完全分離をクリアした。

 

 

“たける”のように、とても敏感で、繊細さや感受性の強さ・豊かさを生まれ持つ気質の子のことを、HSC(Highly Sensitive Child)と言います。

HSCは一般に、集団に合わせることよりも、自分のペースで思索・行動することを好みます。

これはその子の独自性が阻まれることを嫌がるほどの「強い個性」とも捉えられるのです。

またHSCは、「内気」とか「引っ込み思案」とか「神経質」とか「心配性」とか「臆病」などとネガティブな性格として捉えられがちなのですが、

「内気」「引っ込み思案」「神経質」「心配性」「臆病」な性格というのは、持って生まれた遺伝的なものではなく、後天的なものであり、それは過去におけるストレスやトラウマ体験が影響しているものと考えられています。

ほぼ5人に1人は、HSCに該当すると言われ、HSC自体は病気や障がいではなく、とても敏感で感受性が強く、かつ繊細さを持った生得的な気質なのです。

(*HSCはアメリカのエイレン・N・アーロン博士が提唱した概念です)

 

HSC・HSP(Highly Sensitive Person)の特徴

※個人差があり、当てはまるものや、その強弱は、人によって異なります

また、HSC・HSPという敏感さと、HSS(High Sensation Seeking=刺激追究型)もしくはHNS(High Novelty Seeking=新奇追究型)という強い好奇心を併せ持っているタイプの子・人が存在しますが、ここではHSC・HSPの特徴について記し、HSS・HNSの特徴については触れていません。

①すぐにびっくりするなど、刺激に対して敏感である。細かいことに気がつく(些細な刺激や情報でも感知する) 

②過剰に刺激を受けやすく、それに圧倒されると、ふだんの力を発揮することができなかったり、人より早く疲労を感じてしまったりする。人の集まる場所や騒がしいところが苦手である。誰かの大声や、誰かが怒鳴る声を耳にしたり、誰かが叱られているシーンを目にしたりするだけでつらい。

③目の前の状況をじっくりと観察し、情報を過去の記憶と照らし合わせて安全かどうか確認するなど、情報を徹底的に処理してから行動する。そのため、行動するのに時間がかかったり、新しいことや初対面の人と関わることを躊躇したり、慣れた環境や状況が変わることを嫌がる傾向にある。急に予定が変わったときや突発的な出来事に対して混乱してしまいやすい。新しい刺激や変化を好まないのは、“刺激への馴れが生じにくいこと”の影響も大きい。

④人の気持ちに寄り添い深く思いやる力や、人の気持ちを読み取る力など『共感する能力』に秀でている。細かな配慮ができる。

⑤自分と他人との間を隔てる「境界」が薄いことが多く、他人の影響を受けやすい。他人のネガティブな気持ちや感情を受けやすい。

⑥直感力に優れている。漂っている空気や気配・雰囲気などで、素早くその意味や苦手な空間・人などを感じ取る。先のことまでわかってしまうことがある。物事の本質を見抜く力がある。物事を深く考える傾向にある。思慮深い。モラルや秩序を大事にする。正義感が強い。不公平なことや、強要されることを嫌う。

⑦内面の世界に意識が向いていて、豊かなイマジネーションを持つ。想像性・芸術性に優れている。クリエイティブ(創造的)な仕事に向いている。

⑧静かに遊ぶことを好む。集団より一人や少人数を好む。1対1や少人数で話をするのを好む。自分が交流を深めたい相手を選び、その相手と同じことを共有し、深いところでつながって共感し合えるようなコミュニケーションを好む傾向にある。大人数の前や中では、力が発揮されにくい。自分のペースで思索・行動することを好む。自分のペースでできた方がうまくいく。観察されたり、評価されたり、急かされたり、競争させられたりすることを嫌う傾向にある。

⑨自己肯定感が育ちにくい。外向性を重要視する学校や社会の中で、求められることを苦手に感じることが多く、人と比較したり、うまく行かなかったりした場合に自信を失いやすい。

⑩自分の気質に合わないことに対して、ストレス反応(様々な形での行動や症状としての反応…HSCの場合「落ち着きがなくなる」「固まる」「泣きやすい」「言葉遣いや態度が乱暴になる」「すぐにカッとなる」、「発熱」「頭痛」「吐き気」「腹痛」「じんましん」など)が出やすい。細かいことに気がついたり、些細な刺激にも敏感に反応したり、過剰に刺激や情報を受け止めたりするため学校や職場での環境や人間関係から強いストレスを感じてしまい、不適応を起こしやすい。人の些細な言葉や態度に傷つきやすく、小さな出来事でもトラウマとなりやすい。 

 

6月

6月になりました。

このところ、ごっこ遊びが一番楽しいようです。

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給食の時間はどんなことで盛り上がって、自分はどんな話を披露したのかも、次から次に報告してくれます。

パパが一緒に見送りしてくれる日もあって、そんな日は水やりも誇らし気。

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てきぱきと作業をして見せ、いつもよりちょっと遅めに

「帰っていいよ」

と言いにきます。

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運動会の練習

運動会の練習もちょっとずつ進んでいます。

エイサーの練習は降園前に行われるので、たけるの希望通り、早めに行って見学します。

このところの理由は、ママに見てほしいというのではなく、小学生のお兄ちゃんお姉ちゃん達が毎日順番で教えに来てくれる仕組みに動揺があるからとのこと。

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また、みんなで決めた幼稚園生の演技、『獅子舞』の練習は、ママがいない時に行われていて、とても楽しいようです。

 

呼び出し

運動会の練習が進んできた6月のある日。

プルルルル・・・先生から電話です。

「はい」

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f:id:kokokaku:20180103083236j:plain「たけるくんのお母さん、今幼稚園に来れますか?」

f:id:kokokaku:20171105143601j:plain「はい、大丈夫です」

f:id:kokokaku:20180103083236j:plain「たけるくん、給食の時嘔吐して、今は大丈夫ですけど、お母さんにきてほしいということなので」

f:id:kokokaku:20171105143601j:plain「あれれ、そうでしたか、お世話おかけしました。すぐに行きますので」

 

練習で大泣き

f:id:kokokaku:20171105143601j:plain「たける、“ベー” しちゃったんだって?」

f:id:kokokaku:20171105185016j:plain「うん、給食の時」

f:id:kokokaku:20180103083236j:plain「給食の前に獅子舞の練習をしたんですけど、その時にたけるくん、大泣きしたので、それが影響したのかも」

f:id:kokokaku:20171105143601j:plain「たける、大泣きしたの」

f:id:kokokaku:20171105185016j:plain「うん」

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なんでも、今までは獅子舞の動きだけの練習だったのが、今日は初めて、位置決めをして、本格的なフォーメーションの練習に入ったらしく・・・

 

その際先生は、本番でママのいる場所の前になるよう、たけるを端っこに配置して下さったそう。

 

ところがたけるは本番のイメージよりも、とにかく先生に近いところでないと不安で、でも練習の真っ最中だったからそれがうまく伝えられずに混乱して大泣き。

 

本番通りでないと練習にならないことを、たけるは受け入れきれなかったのです。

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家でもそう。

たけるを配慮して先読みして考えたことが空回りするのはよくあること。

先生、大変だっただろうな。

 

さぁ、どうしよう。

 

結局、『獅子舞の練習の時はママが見学』という対応に決まりました。

 

大泣き、ある意味すごい

それはそうと、たけるが大泣きしたことを聞いて不思議な気持ちです。

先生は大変です。なので申し訳ないと思うのだけど、

ママがいない場所で大泣きするのは、ある意味遠慮がない証拠なんじゃないかな。

 

f:id:kokokaku:20171105202409j:plain「たける、先生やみんなの前で大泣きできるってすごい。ママなんか、大人が嫌がる自己主張をしたら嫌われる・・・てどこかで思ってていつもどこかで遠慮してたから、幼稚園や学校では大泣きしたことないんだよ。

でもさ、大泣きできた方が、イヤって気持ちはわかってもらえるもんね。

大人は困るけど、その分どうしたらいいか一緒に考えてもらえるもんね」

f:id:kokokaku:20171105142349j:plain「うん」

 

全体練習どうなる?

f:id:kokokaku:20180103083236j:plain「来週から体育館で、小学校と合同での練習が始まるんです。

職員会議で時間割が決まったらお渡ししますが、それ以外にも1~2年生と一緒の練習が急に入ったりするので、運動会まではまたお母さんが園で待機してもらった方がいいかもしれません」

f:id:kokokaku:20171105202409j:plain「そうですね、では駐車場で待機させてもらいます」

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来週から本番までの2週間、毎日のように本格的な練習が行われます。

当初先生がおっしゃっていた、“やっと慣れた頃に運動会”。

5月の和やかな空気は徐々に緊張と疲れの空気へと変わっていくようです。

 

 

さぁ、来週から、また、駐車場待機再開です。

 

 

  

次回につづく・・・

 (*この物語は、実話をもとにしていますが、個人名や団体名、エピソードの一部に変更を加え、事実と異なるところがあります。)

  

ー著書紹介ー

~幼かったあの日の私を抱きしめに行こう。

本当の私(ママ)になるために。~

というキャッチコピーの本、『ママ、怒らないで。』を出版しています。

ママ、怒らないで。不機嫌なしつけの連鎖がおよぼす病

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