こんにちは、kokokakuです。
最近は子どももストレスを感じたり肩こりや腰痛があったりと、ずいぶん大人化しているという話を聞きます。
いつも元気で活発で、礼儀正しく、自主的に勉学に励む、従順な子ども(生徒)であること、それが模範的な子ども像となってはいないでしょうか。
少なくとも子ども時代の私は、社会や学校、親や大人が理想とする、そのような“(偽りの)子どもらしさ”を敏感に察知して、模範的な生徒(子ども)をやってきました。
それは私だけではありませんし、現在進行形で、たくさんの子どもたちが同じ道を歩んでいます。
しかしそれは本当の子ども(自分)らしい姿をどこかに置き去りにしての適応。
置き去りにした「感情」「意志」「個性」「感性」を取り戻すのに、みなさん本当に大変な思いをしています。
子どもさんの心の中、わかりますか?
みなさんは、子どもさんが本当は何を考え、何を思っているかわかりますか?
心に秘めて、誰にも言わずにいることがあるのかないのかわからないということはないですか?
「言葉にしなければ伝わらない」と言われても、言語化できないことや、言うことで嫌われるかも、がっかりさせるかもという怖さがあれば言葉になりません。
そうして閉じ込められた悲しみや寂しさ、怒りは『言葉にならない心の声』となって様々な症状や問題として本当は表に出てきています。
このような内容を発信すると、子育て中の方の不安を煽ることになるのでは・・・?
とこれまで消極的だったのですが、
「生まれてきてよかった」
子どもさん、そして自分と伴侶、家族みんなが心からそう思える環境が築かれるには、
「何でも、どんなことでも言っていい」
そんな懐が必要、そう痛感するからこそ、あえてこのような視点からの発信をすることにしました。
それは、
自分の気持ちや欲求が肯定的に受け入れられ、
ありのままに感じ、ありのままに表現できることが保障されてこそ自分らしく生きることができる、
これが『健全な家庭』であるということの確信に至ったからでもあります。
子どもたちの、心に秘めた思い
子どもたちの多くが、実はパパやママ、先生や大人に言えない、心に秘めた思いを抱えています。
「わたし本当は・・・」
「ぼく、ホントはね・・・」
子どもたちが私だけに打ち明けてくれた秘めた思いをここに記したいと思います。
Tくん(6歳)
「ねぇ、クマノミくんのお母さん。ぼく学童行きたくないんだ」
そうだったんだ、どうしてなの?
「たたかいごっこしたくないのに勝手にしてくる」
え?たたかいごっこよくやってるから好きなんだと思ってた。
「ううん、好きじゃない」
ぼくはたたかいごっこはやらないって言わないの?
「言わない」
そうなんだ・・・、言わないんだね。
「やらないと負けになる。負けたくない」
あぁ、やらないのは負けになっちゃうわけだ、それはきついね。
「あー、行きたくない」
お母さんには言わないの?
「
仕事ある。言っても行きなさいって言う」
そっか・・・。どうしてもつらい時は教えてね。
Mちゃん(9歳)
「私バスケやってる」
上手なの?
「うん、この前も試合で勝ったよ。バスケの選手になりたいの」
へぇ~、かっこいい、バスケの選手になれたらいいね。
「うん。バスケの選手か〇〇」
え?〇〇はどうして?
「お母さんがそれになるのが良いって言う」
Mちゃんはそれになりたいの?
「わからない。でもやっぱりバスケの選手がいい」
お母さんには言ったの?
「言ってない」
言わないの?
「わかんない」
Jちゃん(6歳)
「わたしピアノとスイミングに行ってる」
そうなんだ、頑張ってるね。ピアノとスイミング、楽しい?
「楽しいけど行きたくない時もある」
あるよね~、じゃあお休みする時もあるのかな?
「行きたくないって言ったら、自分が頑張るって言ったんでしょって言われる」
Jちゃんがやりたいって言って始めたの?
「ちがうよ。お兄ちゃんがやってるから」
あぁ、お兄ちゃんいるんだ。Jちゃんは行きたくない時どんな気持ちなの?
「ん~。家にいたい。お母さんにもっと遊んでほしい」
なるほど、それは大事な本当の気持ちだね。
Rくん(7歳)
妹かわいいね。
「妹きらい」
きらいなんだ。いつもきらいなの?
「今日も朝からけんかした。いつもけんかばかりしてる」
どういう時にけんかになるの?
「じゃましてくる」
お父さんやお母さんは何て?
「仲良くしなさいって言うけどムリ」
そっか。
「なんで妹なんか。いなければいいのに」
Rくんはお母さんが大好きだよね。
お母さんにたっくさん甘えられないのもイヤなのかな?
「ぼくがお母さんのひざに乗ってたら横取りしてくる」
あ~、取り合いになる?
「でもゆずらない」
ひとりじめしたいんだね。
Rくんは自分の気持ちに正直ではっきりした意志を持った子。
保育園も幼稚園も学校も学童も運動会も、本当はイヤだ・・・という気持ちを持ちながら頑張って適応している子でした。
子どもから打ち明けられても対応に困ること
もし、
「本当は保育園・幼稚園・学校・学童に行きたくない」
って言われたら・・・。
「いじめられてる、仲間外れにされている」
って言われたら・・・。
「先生が他の子を怒ったりするのが怖い」
「運動会の練習がイヤ、出たくない」
「習い事しないでもっと遊んでほしい」
って言われたら・・・。
それを言うとママやパパがどんな顔になるか、どんな気持ちになるか、
敏感に察知する子は自分の本当の気持ちを閉じ込めてしまいます。
インナーチャイルド・ワークでは、
「どうして言わなかったんだろう」
「あの頃ちゃんと言えてたらもっと違ってた」
という思いに至ります。
でも言えなかったのは子ども時代の自分に勇気がなかったからじゃない。
その術や環境がなかっただけ。
『親子でも夫婦でも、本当の気持ちを言えないのは本当の家族じゃない』
インナーチャイルド・ワークで子どもの頃の自分の姿を客観的に見つめることで、多くの方が改めてそう感じられます。
『本当の家族』になるために、
子ども(伴侶)から都合の悪いことを言われても、受け止める勇気と覚悟を持つ。
それが親子(夫婦)の間の溝をなくし、心が真に通じ合える大切な方法なのです。
ー 著書紹介ー
子どもの気持ちをそのまま受け止める懐を育てるには、幼かった頃の自分が感じていた本当の気持ちをわかってあげること。
「何でも、どんなことでも言ってよかった」と許可してあげること。
本当の自分、本当の家族を育てる本『ママ、怒らないで。』
を出版しています。